蛇の道は蛇最近比較的多くいる、変わった種類の患者さんに。 『ヘビ』がいる。 一般的に、彼らは人間からあまり好まれない、いわば嫌われ者なんだけど。 ところがどっこい、俺は彼らがかなり好きなんだよね。 よく嫌われる理由に。 Q:長くて気持ち悪いじゃない、しかもぬめぬめしてそうで。 A:いやいやっ、そんなことはない。 あんなにシンプルになった体系の生き物こそ他に存在しないんだぞ。 ぬめぬめはしていない。さらさらだ。 しかもほんのりひんやりしている。 夏の暑い日なんか、首に巻いたら気持ちいいぞっ。 Q:感情がなさそうで、いやだ。 A:いやっこれも間違いだ。 結構感情表現豊かなんだぞ。 怒る時なんか、あからさまに顔が『怒ってますよ!』てな顔をする。 Q:毒があるじゃないっ。 A:ヘビの全てが毒蛇のわけではない。 それに、毒蛇はいたって消極的なんだ。噛まれてしまうのは、何らかの人間側の手落ちであって、決して積極的に人間を見つけて噛んで来る事はないんだ。 コブラは世界最強にランクされている毒蛇だけれども。 そんな彼らは、必ず夫婦つがいで暮らしている。 そして、できるだけ人間に目立たないように、穴の中にもぐって普段は暮らしているんだ。 ヘビ獲り職人が、そんなコブラの片割れを捕まえると、残った一匹のほうは、必死になって助けようとする。 なんて、愛情深いんだ。 ヘビも人間もそういうところは同じなんですよ。 そして、現在ペットとしても人気急上昇。 なぜならば。 鳴かない。 匂わない。 せまいスペースで飼える。 などの理由からだそうだ。 確かに鳴かないし、匂わない。 でもね、ちょっと広いスペースで飼ってあげたほうがいいかもしれない。 だってやつらだって運動したいんだ。 そして、やつらは変温動物。 温帯産のやつらは冬眠という技を持っているが。 熱帯産のやつらはそれができない。 以前診療で。 ヒーターの電源が切れてしまい。 動けなくなって。 餌のねずみに齧られちゃったというちっちゃなパイソンを診た事がある。 う~ん、餌に食われちゃうなんて。 たぶん不本意だったろうな。 写真のヘビは、その患者さんではないが。 ニシキヘビの一種だ。 なれると可愛い、そんなヘビです。 でもね、それなりの飼育設備を整えてから飼いましょう。 そしてやつらのお食事は、ねずみや鳥やカエルだという事もお忘れなく。 さてさて、話は変わって。 フィリピンはリゾートアイランド。 日本からも、たくさんの観光客がコバルトブルーの海を求めて、バケーションにやってくる。 そう、ここは日本の沖縄や小笠原よりも太陽の攻撃が強く、まさに『脳みそとろかして、ボケボケしちゃいなさいなっ』と言わんばかりにリゾートという言葉がふさわしい土地なんだ。 しかし、そんなところにも危険は迫る。 ↑ウミヘビだ! ビーチで、気持ちよく日光浴していると、そんなに頻繁ではないけれど、まれ~に彼らがやって来る。 彼らはちっちゃいんだけど、とっても気をつけなければいけない。 なぜならば、ウミヘビの多くは、コブラ科に属する、猛毒の持ち主だからだ。 上の写真は、おそらくセグロウミヘビだと思う。 ウミヘビのお口はちっちゃいんで、噛まれる事はそうそうないんだけれども。 かまれたら最後、命の保障はない。 と言う事で、こいつはロッジの近くまでやって来て、人々を驚かせてしまったため、殺害されてしまいました。 でもね、こいつら毒蛇だけど、実は食うと結構うまい♪ そのお話は、またの機会に。 アーメン♪ |